ヒダリマキの鉄道ブログ

つれづれなるままに、心にうつりゆく鉄道のことを、そこはかとなく書きつくるブログです。

東急車なのに「オールステンレス」じゃない車両

東急は日本初オールステンレスカー旧7000系の登場以来、7200系アルミ試作車と玉川線向け車両を除いてオールステンレス車両が導入されています。しかし、一部に例外があります。それが世田谷線用に導入された300系です。

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世田谷線は軌道線(要するに路面電車)という扱いです。しかし、日本の軌道線用の車両は、300系以外ステンレスを採用していません(江ノ電の車両で採用されたことがあるが、江ノ電は軌道線ではない)。軌道線は自動車などとの接触が多く、ステンレスでは損傷した箇所を修理するのが難しいためです。しかーし!世田谷線は全線にわたって自動車との並走区間が無いのです。そのため、自動車との接触のリスクも低くなります。なので車体の材料にステンレスを使う事ができたのです。ただし基本的に鋼鉄を使い、腐食が懸念される箇所のみにステンレスを用いたセミステンレス製の車体となりました。
こうして、300系は東急で唯一オールステンレスでは無い形式、また日本の軌道線車両で唯一車体にステンレスを使用した車両となったのでした。めでたしめでたし?